海外における開(kāi)発機(jī)能強(qiáng)化について

中家　: 最初に、海外の開(kāi)発機(jī)能強(qiáng)化についてお聞きしたいと考えています。ヒロセではグローバル化を數(shù)年前から大きなテーマの1つとして進(jìn)めていますが、生産技術(shù)や製品開(kāi)発の機(jī)能は日本と韓國(guó)に集中しているのが現(xiàn)狀です?！袱瑜辘蜆敜私?chǎng)所で情報(bào)をキャッチし開(kāi)発できる環(huán)境づくりが必要では？」と思っていますが、海外の工場(chǎng)はあくまで製造拠點(diǎn)であって開(kāi)発機(jī)能は持っていません。日本で生産設(shè)備を開(kāi)発したのちに海外へ移す工數(shù)なども考慮すると、「海外でも開(kāi)発できる環(huán)境を作るべきだ」と考えていますが、いかがでしょうか。

石井社長(zhǎng)　: 海外の開(kāi)発機(jī)能、特に生産技術(shù)の強(qiáng)化が必要なのは十分承知しています。実は以前マレーシア工場(chǎng)を訪れた際に、生産技術(shù)のトップも中家君と同じ趣旨のことを語(yǔ)っていました。以前は日本から言われた通りにモノを作っていればよかったが、今では自分たちで色んなことを考えて技術(shù)のレベルアップをしてモノづくりに生かしていかないと、お客様のニーズに対応できなくなってきていると。つまり、「海外の現(xiàn)場(chǎng)ではエンジニアリング機(jī)能の強(qiáng)化が大きな課題になっている」という認(rèn)識(shí)があります。現(xiàn)在でも海外工場(chǎng)で組立設(shè)備の製作や品質(zhì)改善を?qū)g施することができるようになってはいますが、市場(chǎng)の要求に応えるためには、さらに高度なレベルの生産技術(shù)力や品質(zhì)改善能力を身に付ける必要があると考えています。そのためには優(yōu)れたテクノロジーとマインドを持った人材の育成が重要であり、この狀況を改善すべく本社サイドとしてもさまざまな施策を進(jìn)めていますが、もっと加速させていく必要があることを痛感しています。

中家　: 海外の生産技術(shù)や技術(shù)機(jī)能を強(qiáng)化する際の課題は何なのでしょうか。

石井社長(zhǎng)　: 一番は現(xiàn)地のマーケットが求めていることとのリンクで、そこには當(dāng)然日本側(cè)との連攜をどうしていくのかを考える必要があります。ヒロセグループ全體として、技術(shù)、営業(yè)、製造、管理といった各機(jī)能を海外の工場(chǎng)や販社側(cè)でどう持つべきかを整理して考えなければなりません。単純にローカル化しても、言葉の問(wèn)題も含めて、ヒロセの強(qiáng)みを活かすことができず、優(yōu)位に立つことはできないでしょう。日系部品メーカーとして、日本サイドと連攜をして、現(xiàn)地のお客様に最適な価値をどうやって提供していくか？が重要なのです。この手の議論をしっかりした上で、実行に移していかなければなりません。

中家　: 確かに、今の段階で海外の工場(chǎng)にすべての機(jī)能を揃えてお任せしてもうまくはいかないと思います。ただ、海外の工場(chǎng)に開(kāi)発機(jī)能を持たせることで工場(chǎng)の技術(shù)力が向上し、結(jié)果的に品質(zhì)の向上につながるのでは、というのが海外での生産技術(shù)強(qiáng)化をテーマに挙げた理由の1つです。では、現(xiàn)時(shí)點(diǎn)でどのようなことに取り組むべきだとお考えでしょうか。

石井社長(zhǎng)　: 生産技術(shù)の強(qiáng)化はもちろんですが、そのためにも今持っている役割を「機(jī)能」としてしっかり持つことがまずは必要だと思います。工場(chǎng)側(cè)であれば、「しっかり物が作れる」、「技術(shù)サポートできる」、「迅速に製造ラインを立ち上げることができる」ようになること。営業(yè)側(cè)であれば、「しっかりお客様の要望を把握できる」、「お客様との関係を作ることができる」ということ。設(shè)計(jì)者も今はフィールドアプリケーションエンジニア（FAE）として派遣し活動(dòng)をしているエリアが多い狀況ですが、工場(chǎng)と設(shè)計(jì)部門(mén)、生産技術(shù)部門(mén)との連攜をどうしていくのかということも、しっかり考えていく必要があります。これも、マイルストーンのようなものを定めた上で、どういう時(shí)間軸で、どういった機(jī)能をどこの拠點(diǎn)でどう進(jìn)めていくのか、そして日本と海外現(xiàn)地との連攜をどうしていくのかを、ディスカッションできる場(chǎng)づくり?仕組み作りは必要だと思います。中長(zhǎng)期計(jì)畫(huà)のテーマの1つに含まれていますが、もっとグローバル化の対応を推し進(jìn)めていかなければなりません。

製造における要素技術(shù)開(kāi)発の専任性について

中家　: 製造における要素技術(shù)開(kāi)発についてもお聞きしたいと思います。數(shù)年前に生産技術(shù)部に製造プラットフォーム開(kāi)発課という部署が新設(shè)され、製造プロセスの標(biāo)準(zhǔn)化に取り組んでいます。ただし、取り組んでいるのは製造ライン全體に対して、それぞれ個(gè)別の製品ごとに実施しており、なかなか標(biāo)準(zhǔn)化の數(shù)が増えていません。また、ライン全體ではなく局所的に欲しい技術(shù)などは、個(gè)人の目標(biāo)として進(jìn)めていることが多いのが現(xiàn)狀です。普段の製品開(kāi)発業(yè)務(wù)が優(yōu)先されるなかで、組織體制や時(shí)間の取り方など、生産技術(shù)をさらに発展させていくために要素技術(shù)開(kāi)発を進(jìn)めていく環(huán)境づくりが必要だと感じていますが、この點(diǎn)についてはどのようにお考えでしょうか。

石井社長(zhǎng)　: 要素技術(shù)開(kāi)発における組織作りは當(dāng)然必要です。どの製造業(yè)であっても組み立てラインがあり、そのラインにはメッキや金型、プレスなど各工程があり、各要素技術(shù)に対してチームや専任部隊(duì)を持ってその技術(shù)の深堀をしている。ヒロセはまだその深堀が十分でないため、「モノづくり力の強(qiáng)化」としてもっと突っ込んでいかなければなりません。本當(dāng)に強(qiáng)いモノづくりメーカーとして生き殘っていくためにも、要素技術(shù)の強(qiáng)化はとても重要なポイントです。ただし、この要素技術(shù)開(kāi)発を?qū)熑韦违俩`ムでやるべきなのか、今ある部隊(duì)がやっていくのが良いのか、しっかりとした検討が必要です。この課題は製造部門(mén)の戦略立案の中でも見(jiàn)ていきたい部分。モノづくりは2年3年でできる技術(shù)や能力ではなく、中長(zhǎng)期的な視點(diǎn)で培っていくべきと考えています。

中家　: 短期間に習(xí)得できてしまう技術(shù)は誰(shuí)にでもすぐにできてしまうので、そこでは差異化できません。もっと前の段階から將來(lái)的に必要になる技術(shù)を見(jiàn)極め情報(bào)収集して、そこに対して手を打つことが重要になると感じています。また、今までのやり方は外部の力や工數(shù)も借りて生産技術(shù)を高めてきていますが、その方法だとノウハウが社內(nèi)に殘りにくい。今は標(biāo)準(zhǔn)化を進(jìn)めていますが、早急にヒロセのモノづくりの仕様を確立させ、その上で新たな技術(shù)を獲得しなければならないと思っています。

石井社長(zhǎng)　: 中家君の指摘通りで、ヒロセのモノづくり力が業(yè)界で上位にあるかというと、ある部分ではトップレベルかもしれないが、総合的に上位にあるかどうかはよく検証していく必要があります。産業(yè)機(jī)器向けコネクタにおいて我々は5年ぐらい前から取り組みを強(qiáng)化してきていますが、その分野を?qū)煒I(yè)で30年以上にも渡って経験し、豊富な知見(jiàn)を持つ同業(yè)他社もあり、おそらく彼らが持つ要素技術(shù)1つとっても色々とノウハウもあるはずで、我々が追いつくための課題もたくさんあるのは當(dāng)然です。それでも、先を見(jiàn)て取り組む姿勢(shì)というのはとても重要だと思います。いずれにせよ、我々モノづくりのメーカーにとって必要なのは、生産技術(shù)や製造技術(shù)であり、そこが生命線。要素技術(shù)は海外工場(chǎng)も含めて今以上に強(qiáng)くしていかなければだめだと感じています。

中家　: 普段は直屬の上司や工場(chǎng)の擔(dān)當(dāng)などと接することが多く、直接石井社長(zhǎng)のお話をお聞きする機(jī)會(huì)がほとんどありませんでした。特に製造に関しては、品質(zhì)向上やモノづくりの強(qiáng)化という言葉を聞くことはありますが、具體的にどうすべきか？ということを石井社長(zhǎng)の口からお聞きできたのはとてもありがたかったです。

石井社長(zhǎng)　: 我々のようなメーカーは、プロダクトを通して価値を認(rèn)めてもらうわけで、モノづくりが他社より優(yōu)れている必要があります。競(jìng)爭(zhēng)関係はこれからも厳しくなってくるはずですが、モノづくりは一朝一夕には成り立ちません。だからこそ、ここでしっかりモノづくり力を強(qiáng)化していければ、飛躍への強(qiáng)力な推進(jìn)力となると思います。特に“つなぐビジネス”は、チップ部品などに比べてある意味“面倒くさい”もの。でもだからこそモノづくりがしっかりしていることで、価値あるビジネスになるのだと考えています。ぜひ力をふるってもらえればと思います。

中家　: はい、頑張ってまいります。ありがとうございました。